
登録支援機関を利用するメリット|企業が安心して外国人材を受け入れられる理由
登録支援機関を利用するメリット|企業が安心して外国人材を受け入れられる理由
外国人材を採用したい。でも「支援」まで自社で回せるのか——。そこで迷って止まっている企業は少なくありません。
結論から言うと、登録支援機関を利用するメリットは「コスト削減」ではなく「法令リスクの遮断」と「担当者の時間を本業に戻すこと」です。費用の比較や機関の選び方は別の記事で扱い、この記事では「なぜ委託する企業が多いのか」を、2026年10月時点の制度の動きとあわせて整理します。
結論先出し|自社支援と委託の違い
| 項目 | 自社支援 | 登録支援機関に委託 |
|---|---|---|
| 支援体制の基準 | 要件を自社で満たす必要 | 全部委託なら基準を満たしたものとみなされる |
| 担当者の負担 | 通訳・同行・記録まで全部 | 本業に集中できる |
| 制度改正への対応 | 自社で追い続ける | 支援機関から情報提供を受けられる |
| 費用 | 人件費・工数が発生 | 人数・内容に応じて個別に見積り |
ポイントは2行目です。出入国在留管理庁は、支援計画の全部を登録支援機関に委託した場合、受入れ機関が満たすべき支援体制の基準を満たしたものとみなすとしています。逆に、一部だけの委託では基準を満たしたことになりません。
出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」
登録支援機関とは?なぜ多くの企業が使うのか
登録支援機関とは、入管法に基づき出入国在留管理庁長官の登録を受け、特定技能1号外国人への支援を受入れ企業から委託されて実施する機関です。登録された機関は登録支援機関登録簿に記載され、入管庁のサイトで公開されています。
背景には制度の急拡大があります。特定技能の在留外国人数は390,296人(うち1号 382,341人)に達しました(2025年12月末時点・出入国在留管理庁速報値)。一方、登録支援機関は10,559件が登録されています(2025年9月4日時点・出入国在留管理庁)。
自社支援の要件は、思ったより高い
自社で支援を行うには、支援責任者・支援担当者を選任したうえで、過去2年以内に中長期在留者の生活相談業務に従事した経験がある者が社内にいることなどが必要です。初めて外国人材を受け入れる企業でこの要件を満たすのは、実務上かなり難しいのが実情です。
登録支援機関を利用するメリット5つ
1. 義務的支援10項目を丸ごと任せられる
義務的支援は法令で定められた10項目です。代表例を挙げます。
| 項目 | 実務上の重さ |
|---|---|
| 事前ガイダンス | 母語で説明。3時間程度が目安 |
| 生活オリエンテーション | 新規入国者は8時間以上 |
| 定期面談 | 3か月に1回以上。本人と上司は別々 |
このほか、出入国時の送迎、住居確保、公的手続きへの同行、日本語学習機会の提供、相談・苦情対応、日本人との交流促進、転職支援などが含まれます。
2. 「小さな対応」の積み重ねから解放される
在留資格の手続きだけでは終わりません。現場では、銀行口座の開設、携帯電話の契約、市役所での住民登録、病院への同行、ごみの分別ルールの説明、近隣とのトラブル対応などが日常的に発生します。一つひとつは小さくても、通常業務と並行して対応する担当者には大きな負担です。
3. 届出漏れ・記録不備という「見えないリスク」を防げる
支援内容は都度「支援実施記録」として文書化し、保管する必要があります。定期面談の記録は、雇用契約終了後1年以上の保管が求められます。支援が適切に実施されていないと、入管庁から指導や改善命令の対象となり、悪質な場合は受入れ自体ができなくなる可能性があります。
4. 母語対応で、定着率が変わる
義務的支援は「外国人が十分に理解できる言語」で行う必要があります。翻訳アプリでは、退職・給与・保険の話は正確に伝わりません。言葉の壁による孤立は早期離職の要因になりやすく、母語で相談できる窓口の有無が定着に直結します。BIGLIGHTはベトナムに自社の拠点(BIGLIGHT HR JOINT STOCK COMPANY)を持ち、現地とつないだ対応ができる体制です。
5. 制度変更に、自社で追い続けなくてよい
2026年は制度が大きく動いています。外食業分野は在留者数が上限に迫ったため、2026年4月13日以降、特定技能1号の新規受入れが原則停止となりました。2027年4月には技能実習に代わる育成就労制度が始まる予定です(入管庁)。自社だけで改正を追い続けるのは現実的ではありません。制度の違いは技能実習生と特定技能1号の違いを徹底比較もあわせてご覧ください。
2026年10月の在留手数料改定|在留期限の管理がより重要に
出入国在留管理庁によると、2026年10月1日から在留資格変更許可・在留期間更新許可などの手数料が改定されました。従来は5,500円でしたが、許可される在留期間に応じて、たとえば1年なら27,000円、3年以上5年未満なら56,000円、5年以上なら65,000円となります(オンライン申請の決済手数料は別)。2026年9月30日までに受け付けた申請は旧手数料のままです。
| 許可される在留期間 | 新しい手数料 |
|---|---|
| 3か月以下 | 10,000円 |
| 3か月超〜6か月以下 | 15,000円 |
| 6か月超〜1年未満 | 21,000円 |
| 1年 | 27,000円 |
| 1年超〜3年未満 | 42,000円 |
| 3年以上〜5年未満 | 56,000円 |
| 5年以上 | 65,000円 |
出典:出入国在留管理庁「在留手数料の改定について」(2026年10月1日施行)
手数料が上がると、更新の時期を誤ったり、書類不備でやり直したりするコストも大きくなります。支援の定期面談で在留期限を本人と企業の双方で共有し、更新の段取りを早めに始める運用が有効です。
支援の現場から|企業担当者の負担はどこで生まれるか
BIGLIGHTの導入事例(BIGLIGHT導入事例より)では、東京都の内装仕上げ工事業の企業が、外国人採用は初めてで不安がある中、面接から在留資格、生活支援まで一貫して支援を受け、建設分野の特定技能人材を迎えました。従業員は3名から6名に、売上は約2倍になっています。
負担の正体は「手続きの難しさ」ではなく、件数 × 日本語 × 突発性です。ここを専門機関に預けられるかどうかが、委託の価値です。
【事例: 担当者が記入】(支援を委託して担当者の負担が減った具体例)
よくある失敗3つ
1. 費用の安さだけで選ぶ:月額が安くても、同行・通訳・書類作成が別料金というケースがあります。総額と対応範囲で比較してください。
2. 登録の有無だけを確認して終わる:登録簿に載っていても、実際の支援実績が乏しい機関も存在します。支援人数・年数・対応言語を確認しましょう。
3. 面談が形骸化する:チェックシートに署名するだけの面談では、不満やトラブルを早期に発見できません。頻度と実施方法を契約前に確認してください。
チェックリスト|登録支援機関を選ぶ前に
- 登録支援機関登録簿に登録されているか(入管庁サイトで確認)
- 実際の支援実績(人数・年数)が確認できるか
- 採用予定の国籍の母語に対応できるか
- 費用に含まれる範囲と、別料金の項目が明示されているか
- 定期面談の頻度と実施方法が具体的か
- 休日・夜間のトラブル時の連絡体制があるか
- 制度改正時に情報提供してくれるか
まとめ
登録支援機関を利用するメリットは、単なる外注ではありません。全部委託により支援体制の基準を満たしたとみなされ、法令リスクを構造的に下げられること、そして担当者の時間を本業に戻せることです。外国人材の受入れは、採用して終わりではなく、定着させて初めて成果になります。
BIGLIGHTは名古屋を拠点とする登録支援機関(21登-006596)で、有料職業紹介事業(23-ユ-302414)も行っています。サービスの内容はサービス紹介、導入事例、よくある質問もご覧ください。費用は人数・内容に応じて個別にお見積りします。
よくある質問
登録支援機関への委託は必須ですか?
法律上は必須ではありません。自社で支援体制の要件を満たせば委託は不要です。ただし、過去2年以内に中長期在留者の生活相談業務に従事した経験者の選任などが必要で、初めての受入れでは満たせないケースが大半です。
一部だけ委託することはできますか?
自社支援の要件を満たしている企業であれば可能です。要件を満たしていない場合、一部委託では支援体制の基準を満たしたことにならず、全部委託が必要です。
支援費用を外国人本人に負担させてもよいですか?
できません。義務的支援に要する費用を本人に直接・間接的に負担させることは法律で禁止されており、全額が受入れ企業の負担となります。
特定技能2号にも支援は必要ですか?
必要ありません。支援義務の対象は特定技能1号です。
登録支援機関を途中で変更できますか?
可能です。支援計画の変更届出などの手続きが必要になるため、事前にご相談ください。
※本記事の制度・数値は2026年10月時点の公表情報(入管庁)に基づきます。最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトをご確認ください。
よくある質問
Q登録支援機関への委託は必須ですか?
法律上は必須ではありません。自社で支援体制の要件を満たせば委託は不要です。ただし、過去2年以内に中長期在留者の生活相談業務に従事した経験者の選任などが必要で、初めての受入れでは満たせないケースが大半です。
Q一部だけ委託することはできますか?
自社支援の要件を満たしている企業であれば可能です。要件を満たしていない場合、一部委託では支援体制の基準を満たしたことにならず、全部委託が必要です。
Q支援費用を外国人本人に負担させてもよいですか?
できません。義務的支援に要する費用を本人に直接・間接的に負担させることは法律で禁止されており、全額が受入れ企業の負担となります。
Q特定技能2号にも支援は必要ですか?
必要ありません。支援義務の対象は特定技能1号です。
Q登録支援機関を途中で変更できますか?
可能です。支援計画の変更届出などの手続きが必要になるため、事前にご相談ください。 ※本記事の制度・数値は2026年10月時点の公表情報(入管庁)に基づきます。最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトをご確認ください。
