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工業製品製造業で特定技能を採用する|業務区分の確認と溶接・機械加工の実務

公開 2026.09.23 BIGLIGHT編集部 約5分で読めます 1 views
工業製品製造業の特定技能採用と業務区分の確認





工業製品製造業で特定技能を採用する|業務区分の確認と溶接・機械加工の実務

「うちの工程は特定技能で採れるのか」。製造業からの相談は、ほぼこの一言から始まります。

工業製品製造業は特定技能のなかでも受入枠に余裕がある分野です。ただし、業務区分の確認を誤ると、在留資格変更が通らない、あるいは採用後に従事させられる作業が限られるという事態になります。この記事は、その確認手順を中心にまとめたものです。

先に結論:枠は余っている、確認すべきは業務区分

項目数値備考
1号在留者数62,033人全分野で3番目
受入見込数(5年)173,300人全分野で最多
達成率約36%枠に余裕がある
2号在留者数1,529人建設・飲食料品製造に次ぐ


出典:出入国在留管理庁 特定技能制度運用状況(2026年3月末速報)

業務区分の確認手順

工業製品製造業は、旧「素形材産業」「産業機械製造業」「電気・電子情報関連産業」が統合された分野です。統合により対象作業の範囲が広がりましたが、自社の工程がどの区分に当たるかは個別に確認が必要です。

手順1:自社の主たる作業を書き出す

求人票を作る前に、採用した人に実際にやってもらう作業を工程単位で書き出してください。「製造補助」といった曖昧な表現ではなく、「半自動溶接によるタック付け」「マシニングセンタのオペレーション」のように具体化します。

手順2:所管省庁の区分表と照合する

書き出した作業が、分野別運用方針で定められた区分のどれに当たるかを照合します。判断に迷う工程は、所管省庁の窓口か登録支援機関に確認してください。

手順3:関連業務の範囲を確認する

特定技能外国人は、日本人が通常従事する関連業務に付随的に従事することは認められます。ただし、関連業務だけに従事させることはできません。主たる作業が区分に該当していることが前提です。

面接で見極める3つのポイント

1. 実技を見る

溶接であれば、実際にビードを引いてもらうのが最も確実です。履歴書の「溶接経験3年」は、どの溶接法を、どの板厚で、どの姿勢でやってきたかまで分解しないと意味を持ちません。面接の実務は特定技能・溶接人材の面接方法で詳しく解説しています。

2. 図面が読めるかを確認する

三面図、寸法公差、溶接記号を実際の図面で見てもらいます。読めない場合でも採用できますが、教育にかかる時間が変わるため、入社後の計画に反映させます。

3. 日本語は「現場の指示」で測る

N4合格と現場で指示が通ることは別です。自社で実際に使う指示文を読んでもらい、理解できるかを確認してください。

東海エリアの採用環境

都道府県特定技能在留者数全国順位
愛知県30,605人1位
静岡県約9,900人
岐阜県約7,700人
三重県約7,100人


愛知県は全国で最も特定技能外国人が多い都道府県です。工業製品製造業でベトナム人が占める割合は約57%(2025年12月末)で、通勤圏内に転職候補者がいる環境といえます。

よくある失敗3つ

失敗1:区分をまたぐ異動をさせてしまう

入社時に機械加工で受け入れた人を、人手が足りないからと塗装工程へ恒常的に移すと、在留資格の活動内容から外れる可能性があります。区分をまたぐ場合は、事前に確認が必要です。

失敗2:求人票の作業内容が抽象的すぎる

「製造スタッフ」とだけ書くと、応募者側も自分の経験が活きるか判断できず、入社後にミスマッチが起きます。工程名と使用設備を書いてください。

失敗3:2号への道筋を用意しない

工業製品製造業の2号は、製造分野特定技能2号評価試験とビジネス・キャリア検定3級の両方合格、または技能検定1級の合格に加え、現場での実務経験が必要です。試験だけでなく、指導的立場を経験させる計画が要ります。

BIGLIGHTの現場から

BIGLIGHTは名古屋を拠点に、250名以上の特定技能人材を支援し、70社以上の企業と取引しています。東海の製造業で最も多い相談は「溶接経験者が欲しい」ですが、経験の中身を聞くと会社ごとに求めるものが大きく違います。

半自動溶接の量産ラインで必要なのは、同じ品質を繰り返せることです。一方、鉄骨や製缶の現場では、図面を読んで段取りを組める力が問われます。同じ「溶接経験3年」でも、どちらに合うかは実技を見ないと分かりません。面接に30分かけて実技を入れるほうが、入社後の教育3か月分より安く済みます。

採用手順の全体像は特定技能「国内転職者」採用ガイド、費用は特定技能の採用コストを全公開をご覧ください。

採用前チェックリスト

  • 採用後に従事させる作業を工程単位で書き出した
  • その作業が工業製品製造業のどの業務区分に当たるか照合した
  • 関連業務だけに従事させる計画になっていないか確認した
  • 求人票に工程名と使用設備を明記した
  • 面接で実技または図面の確認時間を確保した
  • 自社の作業指示文を使って日本語を確認した
  • 報酬が同じ業務の日本人従業員と同等以上になっている
  • 2号を目指す場合の実務経験の積ませ方を計画した

まとめ

工業製品製造業は受入見込数17万3,300人に対して達成率約36%と、枠に余裕のある分野です。採用の成否を分けるのは業務区分の確認と、面接での実技確認の2点です。愛知県は全国最多の30,605人が在留しており、東海の企業は通勤圏内で転職候補者に出会える環境にあります。

※統計は出入国在留管理庁公表資料(2026年3月末速報・2025年12月末確定値)に基づきます。

業務区分の確認、溶接・機械加工人材の紹介についてのご相談を承っています。BIGLIGHT株式会社(登録支援機関 21登-006596/有料職業紹介 23-ユ-302414)。無料相談はお問い合わせフォーム、またはTEL 052-908-7944(平日9:00〜18:00)へ。

よくある質問

工業製品製造業の特定技能はまだ採用できますか?
できます。受入見込数173,300人に対して在留者は62,033人(2026年3月末)で、達成率は約36%と枠に余裕があります。
業務区分はどうやって確認しますか?
採用後に従事させる作業を工程単位で書き出し、分野別運用方針の区分表と照合します。判断に迷う場合は所管省庁の窓口か登録支援機関に確認してください。
人手が足りないとき、別の工程に移してもいいですか?
恒常的に区分をまたぐ異動をさせると、在留資格の活動内容から外れる可能性があります。日本人が通常従事する関連業務への付随的な従事は認められますが、それだけに従事させることはできません。
溶接経験者はどう見極めればよいですか?
履歴書の経験年数だけでは判断できません。どの溶接法・板厚・姿勢の経験かを分解し、面接で実際にビードを引いてもらうのが確実です。
東海エリアは採用しやすいですか?
愛知県は特定技能在留者が30,605人で全国1位です。岐阜・三重・静岡を含めた東海圏には候補者が集中しており、通勤圏内での採用がしやすい環境です。
工業製品製造業の特定技能2号の条件は?
製造分野特定技能2号評価試験とビジネス・キャリア検定3級の両方合格、または技能検定1級の合格に加え、現場での実務経験が必要です。
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